陶芸を始めた頃、骨董市によく出かけていました。
買うことはほとんど無く、ただ見て回るのが好きで、特に手書きの染付などを何分もジィ~と手にとって見入ったものです。
ある時ふと足元に500円均一の箱がありその中に縁が少し掛けた大振りの茶碗がありました。柄は簡略化した霊芝文で手に取ると薄手で軽く、なによりも安いということで買って帰りました。
それからは丼物や汁物に毎日のように使っていたのですが、1年ほど前に割ってしまいました。
使い込むと情が入るというか、とても気に入っていたので残念で仕方が無く、同じものを手に入れることも難しいと思い、今回の「温故」で自分で作る事にしました。
割れた現物を目の前に、なるべく忠実に写そうと思ったのですが、やはりまだまだ未熟。釉薬が厚ぼったく、全く違う雰囲気になりました・・・が、「これはこれでいいかな」なんて自分では結構気に入っている作品です。
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