先日、神社に併設する舞台で農村歌舞伎の合同公演がありました。
ここ三河地方は、飛騨・美濃地方と並び、地元の娯楽の一つとして、各集落に農村歌舞伎が伝承されています。
今回は、子供歌舞伎を含め、四地区の合同公演となりました。
演じる役者も地元の素人、舞台装置も手作り、パンフレットも何もかもが自前です。
観客は、座布団と弁当持参で集まり、近所のオジさんの演技に拍手を送ります。
かって、農村歌舞伎は、収穫が終わったこの時期の、一年の労働を癒す楽しみの場でした。今では、伝統芸能として、この地に継承されています。
道端には、コスモスが咲いています。風に揺れる花を見ていると、一人旅が好きで、野山を歩いていた頃を思い出します。
たどり着いたのが、この地で、この仕事でした。
しかし、時に、ふと、この地でしっかり生きている人々を見るにつけ、私はこのままでいいのだろうかと、不安になることがあります。